使いこなせるのかと考えてはダメ

テニスラケットを
使いこなせるかどうか!?

誰でもラケットを買おうかと考えるとき、頭に「そのラケットを十分に使いこなせるだろうか」という思いが浮かぶのではないでしょうか。

そこにあるのは、費用対効果の考え方で、極論すれば「ラケットの購入費用に見合った改善が見込めるのだろうか」ということです。

ところが、私どもからすると、これはとっても甘い考えと言えます。
なぜなら、プラスが得られないことを心配するだけで、最悪でも効果がゼロだと考えているからです。

難しいラケット、易しいラケット、スピンのかけやすいラケット、かけにくいラケット、コントロール性能の高いラケット、コントロールしにくいラケット、ホールド性の高いラケット、弾きの良いラケット、楽なラケット、しんどいラケット
良いラケット、良くないラケット、メジャーなラケット、マイナーなラケット・・・・etc

世の中には様々なラケットがあると考えられています。
そして、それらの長所を生かして使えばプレーにプラスになるけれど、自分が生かし切れるかどうか不安・・・・というイメージではないでしょうか。

私たちが考えるラケットの種類は2種類です。
それは「合うラケット」と「合わないラケット」です。

合うラケットのプレーにもたらすプラス効果はゼロで、そのプレイヤーのできることがそのまま出るだけです。

合わないラケットのもたらす弊害は、プレイヤーの動きを不自由にして、ショットの成功確率を低下させ、身体の中に無用な緊張感を持続させます。
つまり、合っている場合のプラスはゼロで、合わない弊害はたくさんあるのです。

ラケットドックでは、これまで10,000名以上のプレイヤーを見てきましたが、ラケットを持ち替えることでプレーの改善に要する時間はほんの数分です。
速い場合は2~3球のラリーで変化して、遅い場合でも2~3分です。
このような短い時間では普通、新しいラケットに「慣れたり」、「使いこなしたり」するのは困難です。
できなかったことができるようになったと考えるには時間が短すぎます。

ラケットを持ち替えて瞬間的に改善するのは、新しいことができるようになったと考えるより、もともとできたことが復元したと考えたほうが自然です。
余計な足かせが外れて自由になったと考えるほうが無理がないでしょう。

これを裏返せば、ラケットを持ち替えることで瞬間的にプレーが改善したプレイヤーは、普段はラケットに邪魔されながらプレーしているのです。
10,000名以上のラケットドックの参加者のほとんどが、使い慣れた自分のラケットよりフィッティング時にパッと使ったラケットによってプレーの改善が見られるのは、ほとんどの方のラケットが合っていない、ラケットに邪魔されながらプレーし続けていた・・・ということだと思います。

プラスの獲得を目指してラケットの買い換えを検討するより、マイナスの排除を目指してラケットの買い換えを検討したほうが、現実的だと言えるでしょう。

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◇ボールが面からこぼれてネット
ガットが動かないと「食い付き感」が生まれないので、インパクトでボールをつかまえられずにポロッとこぼれてネットすることが多くなります。そう、あの惜しいネットは食いつかないガットのせいで、自分のせいではなかったかもしれないのです。
◇スピンで押さえ込めずに浮いてアウト
さらに、インパクトで動いたガットが戻るときに順回転がかかるので、ガットが戻らないと回転が安定せずスッポ抜けのアウトが出やすくなります。逆に、確実に回転がかかればショートクロスやスピンロブなどが打ちやすくなります。
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